日本人にとって英語の発音が難しく感じるのはカタカナ英語のせいなんじゃないの?

2020年2月4日ボクの上達法, コラム

ライオンが吠えるw700
僕が最初にオンライン英会話をやったときは本当に簡単な事が聞き取れない事におどろいた。
簡単な挨拶はなんとか出来た。そして、
What is your hobby?
あなたの趣味はなんですか?
聞き取れずに何回も言ってもらった。

これが「ワリィーズヨァハァビィ」というようにカタカナの発音で言われれば簡単に聞き取れる。
(ワリィーズヨァハァビィというカタカナ英語が的確であるかのツッコミは無視しますぜwww)
つまり僕の頭の中ではWhat is your hobby?「ワリィーズヨァハァビィ」というカタカナが割り当てられているわけです。

「これはかなり困った問題だよな」というのが今回の記事のテーマ。

たくさんの日本人が簡単な英語のフレーズを知っているのに実際にそれを英米人に言われると聞き取れない。話しかけてみるが全然通じない。
こういう事はあなたも経験しますよね。

これは英語をカタカナの音に変換して覚えてしまう事に原因があると思うのですよ。
あなたの頭の中にある英語はどうですか?カタカナではないですか?

英語と日本語の音を違いを意識して英語は英語の音そのままを記憶する、
そのようなやり方をすればうまくいくんじゃないかと試行錯誤しながら、この記事を書いていきたいと思います。

そうしないとオンライン英会話が楽しくならんのよね!

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そもそもカタカナ英語とは

この記事ではカタカナ英語と外来語を分けて考えたいと思います。

カタカナ英語とは「英語を日本人同士がやり取り出来るように便宜上カタカナで表現したもの」と定義します。
「発音出来ない、聞き取りも出来ない外国語」を日本人同士が取り扱う事が出来るように無理やりカタカナ変換で表現したのがカタカナ英語である。

会社を訪れたアメリカ人が発音する「advantage」を聞いたユウタくんとシンゴくん、

ユウタ ユウタ

さっきのアレさぁ〜


シンゴ シンゴ

どれ?


ユウタ ユウタ

ほら、(エドゥ・・・バ・・・ジ)とかいってたやつだよ


シンゴ シンゴ

ああ、あれね

ユウタ ユウタ

あの(エドゥ・・・バ・・・ジ)についてなんだけど・・


シンゴ シンゴ

メンドくさ!、とりあえず、言い方決めない?

ユウタ ユウタ

じゃ、どうしよう。スペルからすると〜


シンゴ シンゴ

アドバンテージっていう風に読めない?

ユウタ ユウタ

よし、それでいこう!
アドバンテージの意味なんだけど


シンゴ シンゴ

うん、アドバンテージの意味は辞書では利点とかになってるね。

こんな感じで無理やりのカタカナ変換が始まったんじゃないの、と推測するわけです。

不思議な言語、カタカナ英語

外国にカタカナ英語に相当するものはあるのだろうか?
例えば英語圏で日本語を勉強する人が日本語をアルファベットで書いて覚える。
そして朝の挨拶を発音すると「ゥオッハヨッザイマ(ス)」こんな感じになるとする。

午前中の早い時間にその日最初に会う外人にこれを言われたら「おはようございます。」に聞こえる(推測出来る)かも知れないが、「ゥオッハヨッザイマ(ス)」はとても日本語には聞こえない。

(正確に言うと、外人さんが話すであろうフレーズは、アルファベットでは表現出来ない音が含まれる日本語を、無理やりアルファベットで変換したものなのでかなり奇妙に聞こえる。
それを想像して無理やりカタカナで書くと「ゥオッハヨッザイマ(ス)」になるという事で、さらにややこしい事になっている。)

日本人が聞いたら何を言っているかわからないそのアルファベット日本語が、外人同士だとはっきりと伝わるとしたら?
つまり日本人同士が「ドユーハブア・ペン?」「イエス、アイハブ」なんてやってるように外人同士がアルファベット日本語のやり取りをしていたら・・・とても奇妙な事じゃないですか?

英語圏の外国人から見たらカタカナ英語はそういう奇妙なものなのじゃないかと思うのですよ。

外来語と比べると

外来語の定義は「日本に入ってきたいろいろな国の言葉が日本語として定着したもの」でいいよね?
つまり元になっているのは外国語だが外来語自体はすでに日本語であるということ。

カステラ、天ぷら、ラーメン、そしてイクラ(元はロシア語)
全て外来語だが非常にポピュラーな日本語として定着している。

イクラ?そりゃ日本語でしょうよ。違うの?

逆にデスク、テーブルなどはあまり外来語という言い方はされない。

デスク?英語でしょ?

こういうのはカタカナ英語といえるかな?

「デスク、テーブル」なんて日本中どこでも通じる。
日本中どこでも通じて、なおかつ英語が元になっているが元の音とはまったく別物に聞こえるため英米人には通じない。

これは日本語以外の何物でもないでしょ
日本語といってもいいカタカナ英語はたくさん身の回りにあふれているが、それを英語だと勘違いしている人も多い。

明治時代は聞こえたままをカタカナにしていた。

さっきの「アドバンテージ」みたいに、いまのカタカナ英語はスペルを無理やりローマ字読みにしたものがほとんど。

animalアニマル

最後の「l(エル)」だけ強引に「ル」にしてるがそれ以外はまったくのローマ字読み。
これ、元の音と全然違うぞ。
しょせんカタカナの表現では元の音と違うのはしょうがないのだが、頑張ってカタカナにすれば、

「エニモウ」

この方が「アニマル」より元の英語の音に全然近い。

でもローマ字読みにしてしまった事で元の英語の音と全く違う音になってしまったのだ。

animal →「エニモウ」、これを僕は勝手に「掘った芋いじるな系変換」と呼んでいる。
What time is it now?
英米人に向かって「ホッタイモイジルナ」と言うとかなりの割合で通じるのは有名。

それに対して明治時代はなるべく聞こえたままをカタカナにしていたんだ。
ウレ(レッド)red
チッケン(チキン)chicken
みたいな言い方をしていた。

その名残りがメリケン(アメリカン)、ラムネ(レモネード)など。

ラムネとレモネードの話

ラムネとレモネードの話は知っていますか?

年配の人ならラムネという飲み物があったのを知ってるはす。
緑色の瓶に入ったサイダーみたいな飲み物です。

ラムネもレモネードも実は同じものでアメリカに昔からあるレモン味の炭酸飲料。

それを昔々、日本で発売するときに英語の発音に近い状態でカタカナに置き換えたのがラムネ。
lemonade
実際の音とは遠いけど、「ラムネィ(かすかなドゥ)」こんなかんじのカタカナにするとイメージ出来るかな。
これが「ラムネ」になった。

この日本で発売された緑色の瓶に入ったレモン味の炭酸飲料は「ラムネ」で浸透したが、外国ドラマにたまに出てくる家庭で作る炭酸水にレモンの輪切りがたくさん入った飲み物「lemonade」はなぜか「レモネード」といわれようになったんだ。

昔の英語参考書

昔の初心者向け英語の参考書には本当に

This is a pen「ジス イズ ア ペン」とか
Can you speak English?「キャン ユー スピーク イングリッシュ?」とカタカナの読み方が書いてあったんよ。

それだと、どうしてもカタカナで覚えてしまうよね。オッチャンらはそうやって育ったんよ。

テーブルとかキッチンなんてのは完全に日本語だけど「キャン ユー スピーク イングリッシュ?」だって日本人以外に通じないから日本語だよね。

アンビリーバボー!

コラム厳密に言うと日本語訛りの英語といっていいかもしれない。
英語は世界中の国々で話されていて、その国の訛りの英語が存在するから。
インド訛りの英語とかイタリア訛りの英語などは音が日本語に似ていて逆に聞き取れたりする。

英語禁止ゲーム

バラエティ番組のゲームで英語禁止ゲームというものがあった。
「テーブル、ボール」などの言葉を「食卓、玉」などと言い換えて会話をしないといけないというルールのゲーム。
かなりの苦労を強いられるゲームである。
それほど日本人の生活にはカタカナ英語が蔓延しているわけだ。

難癖をつけると「えっ、それ全部日本人にしか通じない日本語ですけど」と突っ込みたくなる。
テーブル、ボールなどは到底、英語圏の人に言っても通じない言葉。明らかに日本語でしょ。

 

カタカナ英語が英語の習得の邪魔者になっている

 

自分にとってはカタカナ英語は発音、聞き取りを習得するうえでホントに邪魔になっている。

おもしろいもので「アップルやアニマル」など元の英語とまったく違う発音になっているものはあまり問題ない。
極端に言うとアポゥ、エニモォ、というふうに再認識すればいい。(そのままじゃカタカナのままなのでだめだけど)

逆に「インプット、ステーション」などそれほど元の英語と変わらないものの方がむずかしい。
完全にカタカナの音に引っ張られるからだ。

 

聞こえた音を真似する

ものまね芸人で喋りのマネをする人は対象者が話す声(音)を何千回と聞いて、それを自分の口でも同じような音になるように訓練する。

ボイスパーカッションの達人は楽器(例えばドラム)の音を何千回と聞いて、それを自分の口でも同じような音になるように訓練する。

英語に限らず他の国の言語を発音出来るようになるには、同じようなプロセスが必要なんじゃないかと思う。

つまり地道に元の声(音)を聞いて、その音が自分でも出せるように訓練するというプロセス。

ここに英語をカタカナで表現してしまうカタカナ英語が入ってきてしまうとややこしい事になる。
本来の音をしっかりマネする訓練をやめてしまい便利なカタカナ英語にたよってしまう。

I like an apple.を「アイ ライク アン アップル」で覚えてしまうのは簡単なのだ。
さらに厄介な事に「アイ ライク アン アップル」と言うと日本人同士では確実に英語の I like an apple.を言っているなと伝わるのだ。

 

呪文のようなカタカナ英語

耳で聞こえたものをそのまま発音出来るようになりたいと思っている。

その点、初めて聴く単語は最初はうまく発音出来なくても、そのうちなんとかなっていく。
初めて聴く単語をカタカナ変換する作業はしないからだ。

出来たらスペルも見ない方がいいね。なぜかと言うとローマ字読みをしてしまうから。

しかしカタカナで知ってしまっている単語は難しい。
「アドバンテージ」advantege
なんとか耳から聞こえるオトを真似しようとしても「アドバンテージ」というカタカナが呪文のようにふりかかってきて、どうしてもそっちに引っ張られてしまうのだ。

 

カタカナ英語は誰が誰に向けて何を伝えようとしているのか?

カタカナ英語は日本人が日本人に向けて英語由来の言葉を伝えようとしているもの。

なのでカタカナ英語を英語っぽく発音してしまうと伝わりにくくなってしまう。
つまり言葉としての意味をなさなくなってしまう。

NHKのアナウンサーは「ステーション」を「ス・テー・ショ・ン」とはっきり日本語の音として発音する。
当たり前だけど「スティシャン」みたいな発音は絶対しない。

外国語を日本人同士がやり取りできるようにカタカナに変換するというのは大変便利な物だとは認めるけど、そのカタカナ語自体が外国語として機能すると勘違いしてしまうと困るわけです。

なぜカタカナ英語が蔓延するのか?

日本では英語教育を何年もかけて学校の授業でやるわけだが、いわゆる本番環境がなかった。
言語なので実際に人間相手に使ってみないと意味がないのに、それをする機会が極端に少なかったのだ。

ほんとだったら、簡単な挨拶程度を覚えたら英米人相手にそれを言ってみる環境があれば、通じる英語かどうかわかるのに。

今みたいにネット環境が整っていれば「オンライン英会話教室」や直接海外の人とチャット出来る機会はあるけど、オッチャンらの若い頃はなかったんよ。

しょうがないから日本人同士で英語で話す。
そこで話されるのは当然カタカナ英語になってしまう。

こうしてカタカナ英語は日本中に蔓延してしまったのだ。

英米人にはほんとにカタカナ英語は通じない?

はたしてカタカナ英語は英米人に通じるのか、あなたどう思います?
「なんとなくわかるんじゃないの」、と思いますか?

ビール、ソーセージ、マクドナルド、これまったく通じないよ

このyoutube動画を見ると一般的なカタカナ英語がまったく通じないのがよくわかるよ。

マクドナルドは英語でしょう。

いやいや、まったく英米人には通じない日本語なのですよ。
ハンバーガーチェーンの「McDonald’s」の事を表す日本語は「マクドナルド」だという事なんですよ。

「オーマイガッ」は日本語

現代の日本人であるわれわれは生まれたときからカタカナ英語に囲まれて生活している。

そのせいでネイティブの人が話す声(音)を何千回と聞いて、それを自分の口でも同じような音になるように熱心に訓練しないと、ついつい馴染みのあるカタカナ発音になってしまう。

なってしまうというか、その方が通じるからね。
日本人同士では合理的なわけだ。

帰国子女が会話の中でアーティスト名だけを英語発音すると、まわりは違和感を感じてニヤニヤしてしまうからね。

Oh my god
今の時代、さすがにこれを「オーマイゴッド」というのは東京MXテレビ「五時に夢中」の「上田まりえ」ぐらいだろうwww。
高齢者の方をのぞいて最低でも「オーマイガッ」ぐらいはみんな言うだろう。

でもやはりカタカナなのでそのままでは日本語の音にしかならない。
映画や海外ドラマなんかで「オーマイガッ」だけを取り出して、モノマネをすれば英語の音に近くなっていくだろうね。

 

言葉の違いをみてみよう

違う言語だという事は使われている音は明らかに違うわけですね。
日本語同士だって東北弁の音を別の土地の人がそのまま再現するのは大変でしょ。

日本語と英語の音の違い

「ra」も「 la」も日本人の脳には「ラ」としてしか認識されない。
耳でキャッチしているのは「ra」「 la」、違う音でキャッチ出来ているのだが、脳に届いた時点で「ラ」に変換されている。

日本語の音としては「ra」「 la」がないので「ラ」に置き換えてしまうのだ。

日本語の「ラ」は「ra」と「 la」の中間。
参考:http://radphys4.c.u-tokyo.ac.jp/~torii/home/language/transliteration_RorL.html

たとえば二つの形の違うコップを叩いた音を聞き分ける事は出来る。
それは単なる自然音だから。

たとえそのコップを叩いた音を自分の口で発音出来なくても、違いは聞き分けられる。
しかし、それとは異なり人間が発した言語として捉えた場合は置き換えが起こり、微妙な違いは無視されるのだろう。

 

使われる音の違い

「Si」「Shi」「Thi」 →「シ」
「Di」「Ji」「Zi」   →「ジ」
英語では違う音である3種類の音が日本語ではそれに相当する音がなく仕方なく近い音で代用している。

逆に英米人にとって、

加工  過去  確固  格好  観光  葛根

を区別して発音することは難しい

「ヴ」の問題

loveのvを「ヴ」で表記し「ラヴ」というカタカナ英語(書き文字)にすることはよくある。
「ラブ」より「ラヴ」の方がloveに発音が近いような気がしませんか?
しかし、
日本語にはvの音はないので音は一緒です。「文字の見た目が英語っぽい」、それだけです。

 

言語の文化の違い

日本語は同じ音の単語をその時の文脈で類推する言語。

加工、下降、火口

この三つはまったく同じ音の言葉。
こういうものが日本語には多い。

発音数(言葉に使われる音の数)が少ないのが日本語。
そのため、まったく同じ音で意味の違う単語はたくさん存在する。

英語は発音数が多い言語。
まったく同じ音で別の意味を持つ単語の数は少ない。

よって、同じ音で別の意味を持つ単語を文脈から推測するという習慣がない。
すべて発音によって判断する。

日本人のへたな英語はアメリカの田舎にいくほど通じなくなる。

アメリカの都会のレストランではいろんな人種のお客さんが来るためお店の人もある程度、文脈から推測してくれるが、田舎に行くほどそれはしてくれなくなる。

そのせいで「コーヒー、プリーズ」なんて言った日にゃ、これっぽっちも通じないのだ。

昔、初めての海外旅行でアメリカにいった。
ニューヨークからワシントンD.Cへ車で向かう途中ドライブインで休憩した。
田舎ではないけど、すごくさみしいところで周りになにもなかった。
外国人が立ち寄ることは少なかったんだろうね。

ここでは「コーヒー」がまったく通じなかった。「カヒー」「コフィー」色んな言い方をしてもわかってもらえなかったよ。

カヒープリーズ!
コフィープリーズ!
早よコーヒー出せや!」

 

「人間が言葉として発した音として聞いている」この部分が重要

人間が人間に向かって何かを口走るとそれを聞いている人は言葉として捉えるんだろうね。
なにか意味のあることを発しているのだから自分の言語に変換しようとする。

猫0922edit

オトの置き換え

人は外国語を聞いた場合、母国語にはない音はそれに近い母国語の音に置き換えている。

この置き換えは外国語だけとは限らない。
高齢の方に多い「デズニーランド」という言い方。
ディズニーという音が聞きなれないためデズニーに置き換えてしまっている。

この置き換えのプロセスは興味深い。

ラジオ、コンピューター、こういうのって誰が言い始めたんだろうね。
はるか昔にオトの置き換えがあったんだね。

radio
computer
これらの英単語を日本人同士で音として共有するにはカタカナ英語はとても便利なものだけど・・・

政治家が連発する「コンセンサス」「ワイズスペンディング」などは、どうしてもカタカナでそっちを先に覚えちゃうよ。

あとから英語として発音しようとすると呪文のようにカタカナに引っ張られる。

やっぱりカタカナ英語は英語習得の邪魔になるな〜。

 

今回の記事のまとめ

この記事を書いていてわかったことは

  • カタカナ英語とは「英語を日本人同士がやり取り出来るようにカタカナで表現したもの」
  • それは呪文のように僕の頭の中に染み付いていて英語の聞き取り、発音の邪魔になっている
  • 一般的なカタカナ英語は英米人には本当に通じない
  • そもそも音が違うんだという事を意識すればいいのでは?

こんな感じです。

記事中でも「ワリィーズヨァハァビィ」みたいに英語を表現してるっぽい使い方が出来るカタカナというのは便利なのはわかっている。

でもそのカタカナのせいで英語の聞き取りや発音がやりずらくなっているのは事実。

なんとか頭の中に染み付いているカタカナを引っ剥がして、モノマネをするつもりで英語を聞いて話す。

オンライン英会話で金髪のおネエさんと楽しくおしゃべりするにはこれをやっていくしかないかな、と思いました。


以上「日本人にとって英語の発音が難しく感じるのはカタカナ英語のせいなんじゃないの?」という記事でした。
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